海が好きな女、ということが、プロフィールになっているのですが、私はサーファーではありません。もちろん、漁師でもないし、グリーンピースでもないです。

まだまだ可愛らしい女学生であったころ。失恋しただあ、将来のことを考えるだあ、で、よく一人で海へ行ったもんです。しかしですね、ちっとも安らがなかったし、希望も見出せなかったし、スカっともしなかった。ある日、江ノ島なんかに行った日には、海を見るどころか、堤防の上に、逆に陸上を向いて胡坐書いて、人の流れを見ていたくらいです。そのほうがよほど落ち着いてました。思うに、自分の気持ちを見つめなおすには、海は広すぎたのでありましょう。

それが変わってきたのは、ここ1・2年でしょうか。おそらくは、酒と親しむようになったからでしょうか。ひいては戻る波の動きや、日差しの加減によって光る海を見ていて、心が安らぐようになりました。もっとも、気持ちいいと感じるのは、海岸沿いに走る県道なぞを、時速30キロで流してるときです。ずっと変わらぬ風景。そういうものが心地よく感じるようになりました。あとは潮風。海岸は、常に風が吹いています。とどまることを知らない空気の移動。普段、よどんだ空気の中に過ごしているからでしょうか。

数年前に感じた、広さ、変わらぬことへの不安はまた違うものに変わってきているようです。広いゆえに、小さな動きが微妙に表情の変化を見せること、また変わらないもののほうが貴重に思える、という感情。そういうものが海へと、私を誘うのでしょうか。

いやいや、それこそ、人と人の摩擦が、妙にやんなっちゃったのか。

っていうほど、世の中を憂いてはいませんがね。
海はいいです。一回、海の中にUFOを見たことがあります。言ったって、誰も信じちゃあ、くれませんがね。場所は由比ガ浜ですわ。

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